*ミントの読書歴その40[第156歩・晴]

いよいよ読書歴も最終回となりました。
40回も続くとは思いませんでした。
もし作者名や作品名で内容を確認したいという奇特な方は
右下の検索欄からどうぞ。


ミントの読書歴(その40、最終回)


最後の二人は簡単に触れます。
なぜなら短編小説が多いため、内容があまり記憶に残っていないためです。


筒井康隆(1934-)について


20歳代の頃から、初期の短編作品を中心に読んだ。
初期の作品はナンセンスSFや、スプラッター、ブラックユーモアものなど。
これらは、人間の醜悪な部分もさらけ出して、笑い飛ばしてしまう作品である。
つまり毒がある作品なのだが、
その分、強烈な印象を読者に与えファンも多い。
ほかにジュブナイル小説やSFも書いている。
面白かった。


星新一(1926-1997)について


ショートショート(掌編小説)の第一人者である。
非常に多作である。よくアイデアが枯渇しなかったものだ。
ハイセンスな作品は、米国、ロシアを含め世界中で読まれている。
これは内容に国境を越えた普遍性があるからだと思う。
この作家の作品も20歳代から読んでいる。
時間がたつのを忘れさせてくれる作品群である。


二人の作品はよく読みました。
ちなみにこの二人は、小松左京(1931-)と合わせてSF御三家と呼ばれていたそうです。
クラークのSFと較べるとどうも違和感を持ってしまいますが。


ミントの読書歴は一応これで終わります。
いろいろ勝手なことを書きましたが、永くお付き合いいただき有難うございました。

今後は読んだ作品についてその都度コメントしてゆきます。
SFオタクと思われたくなかったけれど、結局SFの話で終わってしまいました。


**最近読んだ本**


曼荼羅の人」(陳舜臣
日本仏教界の巨人である空海長安留学時代、
密教第8世の法燈を継承して日本に帰るまでを描く。
堅苦しいイメージがあったが
この作家の筆力だろう、すんなりと読めて興味深かった。


井原山山頂より