*服部半蔵について[第21歩・晴]

昨日は夕方から京都にいました。一泊し、神戸に寄って帰福です。


たまには山と無関係の話題をひとつ。
最近本をなかなか読めていないが
津本陽「真田忍侠記(さなだにんきょうき)上下」をようやく読了。
猿飛佐助、霧隠才蔵が活躍する荒唐無稽な小説。
退屈しのぎとして読むのには良いかも知れない。


ところでこの中に忍者の服部半蔵(はっとりはんぞう)が出てくる。


徳川家康に伊賀・甲賀忍者の総帥として仕え
その功績として忍者としては異例の出世を遂げた実在の人物。
東京にある半蔵門という地名にその名残が残っている。
ちなみに徳川幕府は隠密を使った諜報活動で、諸国を監視していたといわれる。


ここから先はうろ覚えであるが
半蔵が襲名する際のエピソードがある。


父親が跡継ぎを誰にしようかと考えテストを行なった。
3人の息子にこう云った。
あそこにある道具屋から店頭の大壷(おおつぼ)を盗んで来い。
ただし見つからぬ様、そして自分一人でやれ
、と。


1人目の兄は店の様子を観て回り
「人目が多すぎて無理です」と云った。


2人目の兄は壷を観て
「大きすぎて一人で持ち運ぶのは無理です」と云った。


3人目は
道具屋でお茶を頼み、わざとそれをこぼして騒ぎをおこし
どさくさまぎれの間に高価な細工物(宝石?)を盗んでしまった。
そして父親に云った。
これをよその店で売り、その金で壷を買い求めます。
そうすれば盗んだ事と変わりありません
、と。


父親は大いに満足して彼を跡継ぎに指名した。
後の服部半蔵正成(まさなり)である。


劇画「半蔵の門」に載っていたと思います。
面白い話と思いませんか?


新神戸駅と六甲山