昨日は夕方から京都にいました。一泊し、神戸に寄って帰福です。
たまには山と無関係の話題をひとつ。
最近本をなかなか読めていないが
津本陽「真田忍侠記(さなだにんきょうき)上下」をようやく読了。
猿飛佐助、霧隠才蔵が活躍する荒唐無稽な小説。
退屈しのぎとして読むのには良いかも知れない。
ところでこの中に忍者の服部半蔵(はっとりはんぞう)が出てくる。
徳川家康に伊賀・甲賀忍者の総帥として仕え
その功績として忍者としては異例の出世を遂げた実在の人物。
東京にある半蔵門という地名にその名残が残っている。
ちなみに徳川幕府は隠密を使った諜報活動で、諸国を監視していたといわれる。
ここから先はうろ覚えであるが
半蔵が襲名する際のエピソードがある。
父親が跡継ぎを誰にしようかと考えテストを行なった。
3人の息子にこう云った。
あそこにある道具屋から店頭の大壷(おおつぼ)を盗んで来い。
ただし見つからぬ様、そして自分一人でやれ、と。
1人目の兄は店の様子を観て回り
「人目が多すぎて無理です」と云った。
2人目の兄は壷を観て
「大きすぎて一人で持ち運ぶのは無理です」と云った。
3人目は
道具屋でお茶を頼み、わざとそれをこぼして騒ぎをおこし
どさくさまぎれの間に高価な細工物(宝石?)を盗んでしまった。
そして父親に云った。
これをよその店で売り、その金で壷を買い求めます。
そうすれば盗んだ事と変わりありません、と。
父親は大いに満足して彼を跡継ぎに指名した。
後の服部半蔵正成(まさなり)である。
劇画「半蔵の門」に載っていたと思います。
面白い話と思いませんか?
新神戸駅と六甲山