*宮城谷昌光[第78歩・晴]

また左足かかとが痛み始めましたので
19、20日は家にいて本を読んでました。
家の近くで白い彼岸花が咲いています。


宮城谷昌光(みやぎたにまさみつ)の「沙中の回廊(さちゅうのかいろう)」上下を読了。
中国の春秋時代中期、晋の名宰相である士会(しかい)の話。
登場人物が多いのは少し戸惑うが面白かった。


中国の歴史上の人物を発掘して描いている作家である。
この作家、難しい漢字を巧みに使い分けるので
最初は読みづらい印象がある。
でも読み進むにしたがい
漢字をむやみに多用しているわけではない、
上手に使用している作家であることが判ってくる。

独特の文章は小説に品格を与えていると思う。


「香乱記」は秦末期に斉(せい)の国王となった田横(でんおう)の話。
「花の歳月」前漢5代皇帝である文帝の皇后の話。
いずれも格調高い小説だった。
今後他の作品もどんどん読みたいと思っている。


油山からの下山路