日本は四季がはっきりしています。
でも最近は春、夏、真夏、夏、秋、冬の六季だと
誰かが云っていました。
暑いのは嫌いじゃないけど
春や秋の良い季節が短くなってる気がします。
あまり無いことだが
本によっては読み直すことがある。
特に歴史小説がそうである。
歴史小説は、時代背景や人物像がある程度つかめていないと
面白さを感じるゆとりを持てない。
まるで歴史の勉強である。
しかし2度3度と繰り返し読むことにより内容の理解が深まり
だんだん面白くなってゆく。
今回2度目を読んだのは
田中芳樹(たなかよしき)の奔流(ほんりゅう)である。
田中芳樹という作家はSFやファンタジー、ミステリー、歴史小説と
幅広いジャンルの作家である。
中国の歴史小説もいくつか書いているが
南北朝から南宋までの作品が多く
岳飛(がくひ)などあまり日本では有名でない人物を描いている。
「奔流」は南北朝時代の北魏(ほくぎ)と梁(りょう)との戦いを描いたものだ。
西暦507年、淮河(わいが)の畔で錘離(しょうり)の戦いがあった。
北魏の大軍80万人を梁軍20万人がいかに迎え討ったのか?
中国史上最大級の会戦である。
ちなみに三国志で有名な赤壁の戦いは、曹操軍24万人、孫権・劉備軍5万人なので
この合戦がいかにスケールの大きいものであったかが分かる。
最初にこの本を読んだのは随分以前のことである。
なじみが無い時代でもあり、その時はあまり印象に残らなかった。
しかし今回は読み直してみて面白いと思った。
文章も読み易いし若い感性で描かれている。
田中芳樹の歴史小説はお薦めです。