このところ少し忙しくてブログが書けていません。
見ていただいている人に申し訳ないです。
3月中旬まで飛び飛びになるかも知れませんがご了解を。
ミントの読書歴(その38)
井上ひさし(1934-2010)について
元々は放送作家だった。
戯曲や漫才のコント台本を書いたり、1964年から5年続いた人気テレビ番組
「ひょっこりひょうたん島」などの脚本も手がけた才能人である。
作品は非常に語彙が豊富であり、日本のシェークスピアとも呼ばれたようだ。
「手鎖心中」(てぐさりしんじゅう)で直木賞を受賞している。
「モッキンポット師の後始末」(1971年)
カトリック学生寮にいる不良の3大学生の後始末を
間の悪いことにお人好しモッキンポット神父がかぶってしまう。
神父と学生のやりとりが面白い。
ユーモアあふれる作品でした。
「ドン松五郎の生活」(1975年)
人の言葉を話す犬、松五郎の活躍。
井上ひさし版の「我輩は犬である」。
人間に対する批判精神がいっぱい。面白かった。
「吉里吉里人」(きりきりじん、1981年)
東北の寒村に出現した新しい国「吉里吉里共和国」。
そこに紛れ込んだ三流作家の運命は?
前半はユーモアがあふれていて楽しく読んでゆけるが
後半になると独立国家は生き残れるか、がテーマとなってゆく。
滑稽小説のようで実は一種のSF小説です。
「四千万歩の男」(1990年)は伊能忠敬が主人公の長編小説。
伊能忠敬は隠居してから全国測量を始め、「全日本沿海與地全図」を完成させるのである。
まだ読んでいないが、次に読みたい作品です。
そういえば「ひょうたん島」はリバイバル放送もあった。
作品内容も面白かったが、人形のいきいきした表情が忘れられない。
その39へ続く