読書感想〔第536歩〕


この3連休のうち2日は仕事です。
1日位は山に行きたいものです。


***最近読んだ本***


エル・ドラド 上・下」(服部真澄
南米ボリビアでは、コカノキ栽培による収益が現地農民の重要な収入源らしい。
周知のとおり、このコカノキからは麻薬であるコカインが作られる。
簡単に述べると、このコカノキを枯らす強力な病害虫が遺伝子操作によって作られたら
どうなるだろう、というのがこの小説。
ろくでもない作物だから枯れて大いにけっこう、という単純な話ではない。
国際的サスペンス小説というのだろうか。面白かった。
ただ読んでいて強く印象に残ったのが、遺伝子組換え食品についての記述だ。
我々の周りには、すでにこのような食品がかなり出回っているらしい。
今では遺伝子操作を行って、自然界にはありえない作物を作り出すことが可能になっている。
たとえば、魚(カレイ)の遺伝子を植物(ジャガイモ)に組み込むことにより
寒冷地でも育つジャガイモを作ることが可能だと書いてある。ホンマかいな?
これって動物?それとも植物?
また、そのような作物を口にして、はたして安全なのだろうか。
考えてしまった。


「ヤッさん」(原宏一)
築地市場や銀座にいて、なぜか高級料理ばかりを食べているホームレス。
それが主人公のヤッさんである。
どうしてこんな生活ができるのか。それは読んでのお楽しみとしておこう。
世の中の仕組みを覗き見たような気がして、読んでいて楽しい小説。


「スキップ」(北村薫
17歳の少女が、ある時目覚めたときは42歳になっていた。
知らない間に結婚し、おまけに17歳の子供までいる!
一体どうなったのか分からない。17歳の記憶が42歳の身体に移ったのか、
それとも25年間の記憶が突然失われたのか・・
主人公の切ない気持ちが伝わってくる。
彼女は結局、現実を受け入れて、懸命に生きてゆくのだが
読んでいて大いに応援をしたくなる。
この小説、けっこう読まれているらしい。名作だと思う。



遠征は無理です。近場の山歩きを計画しましょう。


26年11月、宮島



[平成25年の記録]
 http://d.hatena.ne.jp/mint0606/20131231


[平成24年の記録]
 http://d.hatena.ne.jp/mint0606/20121230


[平成23年の記録]
 http://d.hatena.ne.jp/mint0606/20111231


[平成22年の記録]
 http://d.hatena.ne.jp/mint0606/20111230


[人物伝]
 http://d.hatena.ne.jp/mint0606/20140930



コメントは、ブログ運営者(ミント)が確認後に公開されますので
よろしくお願いします