読書感想〔第763歩〕 - ミントの山歩き日記２

今年最後の読書感想です。

＊＊＊最近読んだ本＊＊＊

「炎立つ（ほむらたつ）壱〜伍」（高橋克彦、たかはしかつひこ）

平安末期の奥州で隆盛をきわめた一族がいた。
その名は奥州藤原氏。
この作品は、その藤原氏の勃興から滅亡までを描いたものだ。
第壱巻から第参巻までの主人公は藤原経清（ふじわらのつねきよ）。
この人物は、前九年の役で
安倍頼時、貞任とともに、源氏の総帥、源頼義と戦うが敗れてしまう。
第四巻の主人公は前九年の役で敗死した経清の息子、清原（藤原）清衡である。
清衡は清原氏の内紛、後三年の役を勝ち抜き、平泉を中心とした
奥州全盛の基礎を築き上げる。
数奇な運命をたどった彼の生涯はじつにドラマチックだ。
伍巻の主人公は清衡のひ孫、泰衡。
なお第壱巻から第四巻まで、この物語の重要な人物として、
源氏の頭領である源義家が登場するのだが
じつに武士らしく颯爽（さっそう）と描かれている。