ミントの読書歴(その35)
門田泰明(かどたやすあき、1940-)について
この作家の代表作は何と言っても「黒豹シリーズ」である。
読者層が幅広くベストセラーとなっている。
10年位前に読んだと思う。
『黒豹シリーズ』(1983−2001)
黒豹こと黒木豹介(くろきひょうすけ、38歳)は
日本国政府から超法規的権限を与えられた特命武装検事(とくめいぶそうけんじ)であり
日本のため、のちには地球のために活躍する。
アクションあり、戦闘シーンありで
007シリーズをもっと荒唐無稽にしたようなストーリー。
シリーズは文庫本で35冊刊行されている。
タイトル名は割愛するが全て読んだ。
黒豹が必死で頑張ってくれるおかげで
日本の平和と安全が守られているのである。
皆、彼に感謝しなければならない。
が、内容的にはおかしな点も沢山ある。
日本政府首脳たちは、黒豹と電話で話をする際
盗聴防止のため、英語・ドイツ語・フランス語を使い分ける。
こんな利口な大臣がいるはずがないし、また混乱するだけだろう。
黒豹は必ず敵の待ち伏せに会う。が、すぐに容赦なく全員撃ち倒す。
このシーンが非常に多い。
こんなに撃ち合いがあれば目立つと思うが、決して騒ぎにならない。
そのあと黒豹が電話をすると、数人の死体処理班がすぐにやってきて
手際よく後片付けをする。
血の跡も血液消去スプレーの一噴きできれいに消去。
便利なスプレーを持っているもんだ。
でもこの連中、いつも待機していて大変だろうな。
降下中の飛行機から飛び降りて、軽い怪我ですんだシーンもあったと思う。
いくら主人公は死なないと言ってもやりすぎでは?
宇宙空間での銃撃シーンもあった。なんでもありである。
まああまり考えないほうが良いのかも知れない。
理屈抜きに楽しんで読めばよいと思う。
黒豹は闘いが終わるとタバコを喫う。
喫い終わったら必ず携帯灰皿で火を消す。
黒豹は強いけれどもマナーも大変良いのです。
その36へ続く