*ミントの読書歴その31[第142歩・晴]

読書歴がついに30回を超えてしまいました。
40回も超えそうです。


ミントの読書歴(その31)


宮部みゆき(みやべみゆき、1960-)について


直木賞ほか数多くの受賞をしている。
ミステリーだけでなく時代小説も評判が良い。
どの作品も読み出すと止まらない。
稀代のストーリーテラーと云われる。
ミントは20冊位読んだが模倣犯はまだ読んでいない。


火車」(かしゃ、1992年)
宮部みゆきは作家になる以前は法律事務所に勤務していた。
もしかしたらその時の経験を基にしているかも知れない。
消費者金融をテーマにしたミステリー。
サラ金などの借財に翻弄される女性の人生が描かれる。
最後の場面は強い印象を残す。
傑作です。


「理由」(わけ、1998年)
一家4人が高級マンションで殺される。
ところがその4人は部屋の住人ではなかった。
誰が殺されて、誰が犯人なのか?
不可解な事件がドキュメンタリータッチで解き明かされてゆく。
直木賞受賞作品である。
面白かった。


「蒲生邸事件」(がもうていじけん、1996年)
タイムスリップ物のSF作品。
静かに感動し、結末に余韻が残る小説。
人間が良く描かれていると思う。


「あかんべえ」(2002年)
彼女の時代小説は人情味があって良い。
この小説は、主人公の女の子と怖くない亡霊との
心の交流を描いている。


このほかに
「震える岩」(1993年)「初ものがたり」(1995年)の時代小説も良かった。


ブレイブ・ストーリー」(2003年)
ファンタジー小説だが
決して楽しいだけの小説ではない。
少年から大人になってゆく主人公の心の成長も描いている。


彼女の作品は、陰惨な殺人事件を扱っていても
どこか心温まるものがあり、読後感が良いと思います。
ミントの好きな作家です。


                      その32へ続く


**最近読んだ本**


「OUT」(桐野夏生
きりのなつお、と読む。女性ハードボイルド作家とは珍しい。
この作品は犯罪小説である。一気に読んだが割と面白かった。
ただし主人公の心情は理解できないが。


叶岳の登山路