*ミントの読書歴その5[第101歩・曇]

中学生の頃を思い出しながら書いています。


読書歴(その5)


中学時代に読んだSF(サイエンスフィクション)であるが
まずレンズマンシリーズ(E・E・スミス)を読んでSFの面白さに目覚めた。
そして夢中になったのが火星シリーズ(エドガー・ライス・バローズ、1875-1950)である。
これについては少し詳しく述べる。


火星に人がいるはずないと思いながらも
主人公のジョン・カーターの冒険と活躍が理屈抜きに面白かった。
武部本一郎(たけべもといちろう)画伯の華麗な絵も文章にマッチしていた。
第1作火星のプリンセスは、1912年に米国で「火星の月の下で」のタイトルで発表されたもの。
大好評を博し、そのあと
「火星の女神イサス」
「火星の大元帥カーター」

と続く。この3部作で一応の完結をしている。


南北戦争が終わった頃の米国。
主人公のジョン・カーターがテレポート(瞬間移動)により火星に移動してしまう。
そこは、4本腕の緑色人や地球人そっくりの赤色人、黒色人、黄色人などがいて
絶えず戦争を行なっている星であった。
カーターは剣術の達人である。
戦いを通じていかに友情と地位と愛を勝ち取ってゆくのか?
内容は波乱万丈な冒険SFだがある程度科学的な記述もあったと思う。
楽しんで読むのに最適の本である。


3部作が完結した時、バローズは、この後どのように続けたらよいか悩んだらしい。
実際はカーターの息子や娘、カーターの後を追う地球人青年などが主人公となり
物語はこの後も続くことになる。全11巻である。


この種の本はスペースオペラと呼ばれた。
荒唐無稽、バカばかしいと一部でさげすまれながらも
かつて米国を中心に大ブームとなったジャンルである。
現在でもジョージ・ルーカスの映画「スターウォーズ寺沢武一のアニメ「コブラなどは
その系譜の作品だと思う。


バローズは元々冒険小説の作家である。
ご存じターザンの作者でもある。
この他にも
金星シリーズ
ペルシダーシリーズ

などがある。
この火星シリーズ・金星シリーズは高校生になっても読んでいた。


今でも面白いこの火星シリーズは
読みだすと止まりません。
のめりこまないようご注意ください。


                            その6へ続く


四王寺山の下山路