*ミントの読書歴その11[第110歩・曇]

朝鮮半島がキナ臭くなってきました。


読書歴(その11)


江戸川乱歩(えどがわらんぽ、1894-1965)
ミステリーのほかに、少年向けの「怪人20面相」シリーズや、多くの怪奇・幻想小説を書いている。
ミントも高校から読み出した。


「屋根裏の散歩者」
明智小五郎が登場する短編だった。確か映画化されている。
「パノラマ島奇談」
これも短編である。
いずれも推理小説というより怪奇・幻想小説だろうか。
読み進むうちに、不思議な江戸川ワールドに引き込まれてゆく。


他にも何冊か読んでみたが、記憶に残っているのが上の2作品である。
いわゆる大人の小説である。高校生のミントにとって興味があったのも事実。
ただ彼は猟奇的な作品も多いため
次第について行けなくなり、読まなくなってゆく。


横溝正史(よこみぞせいし、1902-1981)
作品の妖艶さは江戸川乱歩に似ている。
舞台の多くは、ひなびた山里や孤島などが多く、古い因習が根付いた場所でもある。
そしてご存知、金田一耕助(きんだいちこうすけが探偵である。
この探偵が登場する作品をずいぶん読んだ。


八つ墓村(やつはかむら)」
犬神家の一族
「悪魔の手毬歌」

など数多くの作品がテレビ化、映画化されている。
細かい内容については忘れたが
トリック重視の本格推理だったと思う。


有名な言語学者に似た名前の金田一耕助
それまでの探偵の颯爽としたイメージとは全く異なる。

彼は頭をボリボリかきながら、飄々と、陰惨な殺人事件を解決してゆく。
このキャラクターが人気の原因かも知れない。


エラリー・クイーン(米国、ダネイ1905-1982、リー1905-1971)
岡嶋二人のように、2名のペンネームである。
「Yの悲劇」を最高傑作に挙げる日本の推理作家が多いそうだ。


ミントは「国名シリーズ」10冊を全部読んだ。


「ローマ帽子の謎」
「フランス白粉の謎」
「オランダ靴の謎」
ギリシア棺の謎」
「エジプト十字架の謎」
アメリカ銃の謎」
シャム双生児の謎」
「チャイナ橙の謎」
「スペイン岬の謎」
「ニッポン樫鳥の謎」


やはり本格推理小説である。
エラリー・クイーンが探偵名。筆者と同じ名前である。
途中まで読んだところで「読者への挑戦」が待っている。
「真犯人を判断する材料は全て提供したので、当ててごらんなさい」というわけである。
なかなか判らなかった。
面白かったが、探偵が完璧すぎて、実在感がなかったのを覚えている。


高校時代は推理小説をよく読みました。


                             その12へ続く


孔大寺山山頂